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相続でお悩みなら、まず弁護士に相談しよう
弁護士に遺産分割、遺留分侵害額請求、遺言書がある場合の相続、遺言書の作成など、あらゆる相続について相談することをお勧めします。
遺産相続によくある問題
遺産相続には、いろいろな法律の問題があります。
① 遺言書の問題
被相続人が認知症を患っているなど遺言能力を欠いているか書いていないか、偽造であるかないか、遺言書の要件を満たしているかどうかなどの遺言書の有効性の有無、遺言書が複数ある場合や遺言書のほかに死因贈与契約書などがある場合にどの遺言書や贈与契約書に効力があるかどうか、あいまいな書き方の自筆遺言証書の場合、遺言書の内容をどう解釈するのかなど
② 遺留分侵害額請求の問題
遺留分を侵害する内容の遺言書か、特別受益の持ち戻しを考慮すると遺留分を侵害しているといえるかなど
③ 寄与分や特別受益
被相続人のために無休で家業を手伝ったり、療養介護を献身的に行ってきたりした場合、相続前に多くの財産を得ている相続人がいる場合の遺産の分け方
④ 相続人の使い込み
財産管理をしていた親族が遺産の対象となっている財産を使い込んだり、横領していたりする場合の遺産の分け方、使い込んだお金を取り戻す方法
⑤ 親族間の感情や意見の対立があって遺産分割ができない
土地などの不動産のように、「分けられない資産」や「評価が難しい資産」、会社経営権を左右する会社の非公開株式が遺産として残されたケースなどは遺産相続トラブルになりやすいです。
⑥ 相続人がたくさんいたり、疎遠な相続人がいたりするなど遺産分割協議をするのが困難である
被相続人の配偶者や実子、兄弟姉妹に加えて非嫡出子や養子、親の死後に現れた隠し子、代襲相続が重なり、疎遠な相続人ばかりとなっている場合
⑦ 財産隠し
相続財産を隠して、教えようとしない、相続財産を独占しようとする相続人がいる
このように相続に絡む問題は、多種多様です。また、いくつもの問題がある場合も多く、複雑に絡み合った問題があることは少なくありません。専門知識がなければ、何が問題かについても気づくことができない場合も多数あります。
だからこそ、適切に対応するためには、相続法に関する高度な法律知識、紛争解決の手続きに関する知識が必要となります。
また、知識だけではなく、豊富な解決実績に基づくノウハウが必要となります。
さらに、遺産に不動産や非上場会社の株式、高価な宝石等の動産がある場合、それを適切に評価する方法と手段を得る必要があります。
そのため、遺産相続は、まずは遺産相続にくわしい専門家に相談すべきです。
弁護士に依頼するメリット
では、弁護士に依頼するメリットを具体的に見ていきましょう。弁護士に依頼するメリットは次の5つの理由があります
① 弁護士には遺産相続に必要な専門知識がある
例えば、法定相続分(取得できる遺産の割合)、対象となる遺産の範囲(負債も含む)、遺産(不動産や車などの動産、株式等)の適切な評価額は、相続するにあたり、必ず考えないといけないポイントになります。しかし、このポイントすら知らない方が多数だと思います。
また、被相続人から生前に多額の贈与や遺贈を受けた相続人がいる場合、そのまま法定相続分で分けると不公平が生じます。被相続人の療養介護をしたり、家業を手伝ったりするなど、被相続人に対して特別の貢献した相続人がいるのに、そのまま法定相続分で分けることも不公平です。
これらがある場合、特別受益や寄与分にて相続分を調整することができます。それを知らないまま、法定相続通りにしてしまうと、とても損をしてしまいます。
さらに、相続に関連して、財産管理していた相続人が被相続人の財産を使い込んでいるケースが少なくありません。そのようなことがないかどうか、相続をする前にこの点もしっかりチェックする必要がありますが、それをせずに、亡くなった時に存在した財産のみで相続を完了させることが多々見受けられます。
弁護士は、これらについて専門知識とノウハウを有しています。そのため、相続に必要な事情を把握し、場合によっては相続に必要な調査をするなどしたうえで、適切な相続の方法を選ぶことができます。
② 親族間の対立が激化することを避けることができる
身内であるゆえ、または、感情的な対立や過去のしこりなどがあることから、感情的になり、冷静な話し合いはできなくなることが多く見受けられます。
また、お互いにあるいは一方が相続についてよく知らないために、勘違いなどが生じてしまったりして親族間でもめる可能性があります。
弁護士であれば、相続に関する知識、経験、ノウハウ、スキームは持っています。また、経験や知識を生かしながら、さまざまな点を考慮して、どのように問題を解決することがよりよいのか、第三者として冷静さと客観性をもって考えることができます。
③ 必要な法的手続きが取ることができる
例えば、遺産相続は、できるだけ早い段階で遺産分割協議を行うことが望ましいです。遺産分割協議を行わずに長期間が経過すると、相続人が死亡して、代襲相続が生じる、遺産がばらばらになる、遺産の行方がわからなくなるなどして適切な遺産分割ができなくなるおそれがあります。
遺産分割の方法も、協議や調停などさまざまな手段があります。弁護士がいれば、適切な時期に適切な方法を選択し、相続をよりよい形でできるようにすることができます。
また、相続放棄や遺留分侵害額請求には、それができる期間が決まっています(これを消滅時効と言います)。これらを行使できなくなってからご相談にこられても「時既に遅し」となってしまいます。
相続開始後、早めに弁護士に相談すれば、期間内に適切な対応を行うことができます。
④ 弁護士が面倒な手続きをしてくれる
相続手続きを行うために、まず、相続人は誰なのか、相続人全員を洗い出す必要があります(これを相続人の範囲を確定すると言います)。これをするためには、被相続人(亡くなった方)の戸籍を出生時までさかのぼって取得しなければなりません。
その上で、戸籍を読み解き相続人を確定します。かなり煩雑で手間がかかります。遺産分割協議の前提として、遺産の調査や遺産の評価をする、そのうえで遺産分割協議書を作成しなければなりません。これも通常難しいといえます。
相続放棄や遺留分侵害額請求についても、手続きが複雑なため自分の力だけで行うのは大変です。
弁護士にご依頼されることで、これらの負担から解放されることができます。
⑤ 納得する結果を得やすくなる
法的根拠がない、またはあやふやな状況で、親族同士で話し合ってもなかなか協議はまとまりません。一方で、遺産分割協を成立させるためには相続人全員に納得してもらう必要がありますし、円満解決のためにも相続人全員の納得感は大切です。
相続財産は、どのようなものがあるのか、評価額をどのように決めるのか、特別受益や寄与分などをどう反映させるのかなどたくさん考えていかないといけない点があります。相続人全員の納得を得るために、遺産相続の問題点をきれいに整理し、対立する考えの人がいた場合にも、法的根拠を丁寧に説明することがとても重要です。
納得できる結果を得るためにも、相続については相続専門の弁護士に相談するようにしましょう。